ブンブンパンチ
【第24話】
俺は、頼られると弱いみたいだ。
なんで俺が！？
思うことは多々ある。
刺されるのも嫌だ。
しかし、頼られるのは、気持ちが良い！
仕方がないから、引き受けてやろう。
その日の下校中。
俺は、オジサンとノリオと歩いていた。
途中、寄り道をしていると。
タジマ君とヤジマ君が声を掛けてきた。
タジマ「108君、校門でヤスノリを見かけたから、もう少しで来るよ」
ヤジマ「108君、よろしくね！」
えっ、今からかよ。
心の準備が、、、
俺はジャイアンのことを忘れていた。
家に帰ってカルピスを飲みながら『イー・アル・カンフー』をしたかったのに。
、、、、、、
タジマ「108君、ヤスノリが来たぞ！」
ジャイアンは一人だ。
近付いてきたジャイアンにタジマ君が話し掛ける。
タジマ「ヤスノリ君、俺のゲーム返してよ」
ジャイアン「覚えてないけど、借りたっけ？」
オジサンとノリオは黙ってる。
ジャイアン「そうだったっけ？」
しらばっくれるつもりらしい。
タジマとヤジマが俺の顔を見る。
俺「ヤスノリ君、借りたもの返しなよ」
ジャイアンの顔が見る見るうちに赤くなった。
目つきが鋭くなり、怒っているみたいだ！
俺「ここで待ってるから、今から借りたゲーム持って来いよ！」
ジャイアン「お前には関係ないだろ！」
コイツ等とは会ったばかりだし、助ける義理はない。
、、、、、、
確かにそうだが、引くに引けない俺がいる。
出来る事なら話し合いで解決したい。
早く家で、イー・アル・カンフーしたいし、、、
しかし、ジャイアンは話を聞こうとしない。
タジマ「108君、こんな奴をやっけてよ！」
えっ、俺は冷静にだな、、、
次の瞬間、タジマがジャイアンに殴られた。
漫画で見た殴り方だ笑
両手をブンブン回した攻撃だ！
横から見ると動きが丸見え。
俺は二人の間に割って入るが、ブンブンパンチは止まらない。
俺も一発もらったが、あまり痛くない。
コイツ、大したことないな。
そして、俺はジャイアンをボコボコにした！
これは、正当防衛だ！
それから、3日経っても貸したゲームは返ったこなかった。
俺はジャイアンに声をかけた。
ジャイアン「俺の家は貧乏だから、ゲームは全部売っちゃったよ」
ジャイアンに問いただす。
ゲームを売ったお金は、食事代に使ったみたいだ。
お母さんは病気がちで、仕事も休んでる。
お父さんは、5年前に蒸発したみたい。
、、、、、、
しかし、貧乏なのに、太っているのが謎だ。
後日、ノリオの案内で、ジャイアンの家に行く。
今にも崩れそうなボロボロの借家だった。
へと続く。
