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If you can dream it, you can do it.

松山先生との出会い

【第15話】

 

新学期早々、ある噂が流れてきた。

 

リーマン「うちの小学校にサッカー部ができるらしいぜ!」

 

世代的に『キャプテン翼』が流行っていた。

 

キャプテン翼は、高橋陽一先生の描くサッカー漫画だ。

 

俺は『日向小次郎』が特に好きだった。

 

小次郎は、母子家庭で、4人兄弟の長男。

 

貧乏だった小次郎は、小学生からアルバイトをしてる苦労少年。

 

なんだか、親近感あるな。

 

俺はアルバイトしてないけど笑。

 

 

昼休みになると、サッカーコートの取りあい。

 

放課後も公園や役場の駐車場で、よくサッカーをしていた。

 

 

ナカタ「サッカー部の先生、前の小学校で全校制覇をしたみたいだぞ!」

 

オカベ「ホントか!それって凄いよね!俺もサッカー部に入る!」

 

そんな噂を聞いた俺も、サッカー部に入会しようと思った。

 

サッカー部には、4年生、5年生、6年生しか入れないらしい。

 

キャプテン翼効果なのか、4年生のほとんどの男子が入会した。

 

 

【松山先生との出会い】

 

練習日の初日。

 

100人以上の生徒が校庭に集まっていた。

 

サッカーを教えてもらった事がない俺は、ワクワクしている。

 

マサオ「どんな先生かな?」

 

マナブ「怖い人だったらどうしよう」

 

ざわざわ、ざわざわ、、、

 

先生らしき人がこちらに歩いてくる。

 

白髪交じり、日焼けしたおじいさん!?

 

いや、意外と若いぞ。

 

お父さんと同じくらい!?

 

彫が深くて、見た目が怖い。

 

「はじめまして!松山です。今日からよろしく!」

 

松山先生の挨拶が終わると。

 

初練習は、ランニング。

 

校庭のトラックを1周で終わりかと思ったら。

 

2周、3周・・・

 

リーマン「も、もう、な、7周目だよ」

 

ヤバい、キツイ、こんなに走ったことない。

 

すでに歩いている奴、腰を落として休んでる奴もいる。

 

俺も歩こうかな。

 

でも、走るのをやめたら負ける気がする。

 

誰に?と一瞬思ったが、先頭の6年生が休んでいる。

 

あそこがゴールか。

 

心臓が飛び出しそうだったが、何とかゴール。

 

松本先生は、タイムウォッチを見ている。

 

俺がゴールしてから、しばらくして。

 

松山先生「はい。ここまで!」

 

!?

 

何がここまでなのか解らない。

 

ゴールしたのは、半分強。

 

松山先生「ここまでは合格だ!後は失格だから帰れ。」

 

これって、入会テストだったんだ。

 

 

俺、マサオ君、ヒデキは合格。

 

マナブ君は、残念だけど失格だった。

 

 

翌日から、学年別でチーム分けして、4年生だけの練習が始まった。

 

二日目もランニング10周から始まり。

 

夕日が落ちるまで、リフティング練習。

 

こんな練習!?が1週間続いた。

 

 

2週目になるとパス練習。

 

3週目から、やっと、シュート練習ができた。

 

4週目になると、、、

 

ランニングタイムが大幅に縮まっていた。

 

そして、リフティング、パス、シュート練習。

 

レベルアップしたのか、全ての練習が終わっても、まだまだ明るい。

 

松山先生「今日から、ミニゲームやるぞ!」

 

ミニゲームは、地味な練習と比べたら楽しかった!

 

松本先生が就任して1か月。

 

最初の半分以下まで減っていたのは、言うまでもない。

 

 

練習中に水が飲めないのが基本だ。

 

練習前に水を飲み過ぎると、ランニングがキツイ。

 

本当にキツイ。

 

練習は日が暮れるまでする。

 

しかも、休みが1日もない。

 

ここは、軍隊か!?

 

楽しいはずのサッカーが苦痛でしかない、、、

 

 

そして、先生が就任して2か月後。

 

隣町のサッカー少年団と試合をすることになった。

 

試合数は、2試合らしい。

 

4年生と5年生の混合チーム。

 

そして、6年生チーム。

 

俺は、混合チームの22人に選ばれた。

 

4年生からは、8人選ばれた。

 

1試合目は、俺らの混合チーム。

 

4年生と5年生が集められる。

 

昨夜は緊張して、ほとんど寝れてない。

 

松山先生「今から、レギュラーメンバーを発表する」

 

ドキドキ、ドキドキ。

 

レギュラーメンバーの名前を一人一人挙げていく。

 

ゴールキーパー〇〇」

 

センターバック〇〇」

 

次々と名前が呼ばれる。

 

、、、

 

残りは、フォワードの二人。

 

俺は、フォワード希望なので、呼ばれる可能性はある。

 

「ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ」

 

心臓の音が聞こえる。

 

 

レギュラーで選ばれたのは!?

へと続く。

 

 

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