包丁で刺される
【第30話】
俺が初めて煙草を吸ったのは、父の影響だ。
ちなみに同時にアルコールデビューもしている。
新居に越したばかりの日曜日。
俺は、腹が減ったので1階に降りてきた。
父はソファーでビールを飲みながらテレビを見ていた。
俺「お母さんは?」
父「ミナツと買い物に行ったよ」
父「お前、ビール飲んでみるか?」
俺「飲んでみる!」
グラスにビールが注がれた。
父は毎日、晩酌してるのでビールの匂いは慣れている。
そして、一口飲んでみた。
俺「何?これ、苦くて不味い!?」
父「そうか、じゃあ、煙草も吸ってみるか?」
俺「吸ってみる!」
父が吸っている煙草をもらい、吸ってみる。
俺「ゴホッゴホッ」
「不味いし、これも苦い」
そして、何だかフラフラする、、、
父は笑っている。
父「お前には、まだ早かったな」
「酒も煙草も二十歳になってからだな!」
俺「うん、そうする。いや、二度と吸わないし、飲まない!」
高校生の時にふと思い出した。
あれは、父の教育だったのか!?
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【小学3年生の夏の悪夢】
その日は、ミオとアイコの母のアパートで留守番をしていた。
このアパートは、俺が住んでるアパートに匹敵するくらいボロい。
ミオ母は、仕事でいない。
俺とミオとアイコの3人だけ。
父、母、ミナツは、母の実家に行っている。
何をして遊んでいたかは定かじゃない。
ミオは、俺の1個上。
俺も教養がないが、ミオはそれ以上だ。
白いお米に味噌汁を掛けて食べている。
これって、猫まんまだよね。
ミオは、俺の事を睨め付ける。
ミオの目は、背筋がぞっとするほど怖い。
3個下のアイコは、昼ご飯を食べ終わって昼寝中。
ミオはテレビを見ている。
俺は、ゲームウォッチをしている。
ゲームも飽きたので、アイコの寝顔を見に行く。
アイコは、小さくて可愛い。
アイコをしばらく眺めてると、アイコの目が開いた。
起きたみたいだ。
俺を見たアイコは突然。
「キャーキャー!!」
泣きながら、奇声をあげた。
俺は、宥めるが、、、
「ギャーギャー!!」
、、、、、、
「ドドドドドドドドド」
音が鳴る方を見ると、ミオが凄い勢いで台所に。
そして、引き出しを開けた。
「ギャーギャー!!」
アイコは、泣き止まない。
そして、ミオが手には、包丁が握られていた。
へと続く。