108 Blog

If you can dream it, you can do it.

ゲスの極み

【78話】

 

ボコられてから3日経つが、いまだに体が痛い。

 

パチオ「あいつらやることがえげつないよな。でも、俺だったら6人相手でも勝つけどな!」

 

俺「無神経なおまえでも半帽は痛いぞ!」

 

でも、パチオだったらマジで勝てるかもしれないな。

 

・・・

 

ケンジ「最新情報!昨日、ミノル君がセキヤマ君たちにトイレに呼ばれたってよ!」

 

ミノルは、俺が唯一タイマンで負けたエリートボクサー。

 

噂だと最近は、空手道場にも通ってるみたいだ。

 

ミノルは、瘦せ型なのでパンチ力はないけど、ディフェンスだけだったら1番だと思う。

 

俺「それで、どうだったの?」

 

ケンジ「ミノル君、トイレの個室に入って迎え撃ったみたい!」

 

パチオ「それは、賢いな!それだとタイマンになるからな」

 

俺「そうか!?その手があったか!」

 

パチオ「108は、屋上だったから無理っしょ!」

 

・・・

 

ケンジ「セキヤマ君の攻撃を全てかわしたみたいだぜ!そして、セキヤマ君はミノル君のワンツーでダウン。二番手のシュンイチのパンチも全てかわしたけど、蹴りが入って形勢逆転。個室から引きずり出されてリンチで終了だってよ」

 

俺「勝てそうな相手はタイマン。負ける可能性がある相手はリンチ。あいつらゲスの極みだな!」

 

・・・

 

 

国語の先生がヤマイチからサクラダになった。

 

ヤマイチは、アルコール依存症の治療で病院に入院しているらしい。

 

サクラダは、体育会系のゴリマッチョ。

 

190cmくらいあり、体重も100kg以上はありそうだ!

 

新しく柔道部の顧問になったみたいなので、イワサキたちをしごいてもらいたい。

 

・・・

 

サクラダの授業は、とても高圧的だ!

 

サクラダ「おい!おまえの学ラン変形学ランだろ?」

 

他の先生にはバレてないのに何故!?

 

俺「違いますよ!」

 

サクラダが胸ぐらをつかみ、俺は宙に浮く。

 

なんだ!サクラダのパワーは、まるでゴリラだ!?

 

171cm、57kgの俺を片手で持ち上げるって。

 

その衝撃で、ボタンが外れ弾け飛ぶ。

 

サクラダ「フツー裏地は黒だろ!おまえのは紫だよな?あぁ!?」

 

俺「フツーここまでやるか!このゴリラヤロー!!」

 

・・・

 

サクラダの顔が赤くなり、目が血走ってる。

 

次の瞬間、俺は投げられた。

 

投げられた俺は、机に突っ込む!?

 

推定距離約2m。

 

周りの机や無関係の生徒にも被害が出ている。

 

倒れた俺は、周りを見渡した。

 

クラス全体が凍り付いている。

 

震えてる女子もいる。

 

ゴリラ「おう!学ラン脱げや!!」

 

・・・

 

ゴリラって言うより、こいつはもはやチンピラだ。

 

こんなやつが教師ってありえないだろ。

 

滅茶苦茶ムカつくし、恥をかかせやがって!

 

居たたまれない俺は、教室から退室した。

 

・・・

 

その後、俺はゴリラの授業をサボるようになった。

 

サボり始めて三日目、担任のミズノ先生に呼ばれた。

 

俺は、ミズノ先生に一部始終を話した。

 

・・・

 

ミズノ「暴力を振るったサクラダ先生にも問題はあるけど、108くんも悪いよね?」

 

「俺が悪いって!?なんでですか?」

 

ミズノ「変形学ランはダメだよね?」

 

1着目は破られたし、2着目もすでにボロボロだし、マジムカつくよ!

 

俺「入学早々、俺の学ラン破れちゃったから、新しいの買って何が悪いの?」

 

・・・

 

ミズノ先生との話し合いは、平行線だった。

 

ミズノ「108くん、もう帰っていいよ!」

 

俺は何も答えず、その場を去った。

 

・・・

 

 

部活が終わり帰宅すると、オヤジがいた。

 

俺「おふくろは?」

 

オヤジ「夕飯を買いに行ったよ」

 

・・・

 

むしゃくしゃする俺は、爆音でウォークマンTHE BLUE HEARTS』を聴いていた♪

 

「ドンドンドンドン」

 

曲の合間にドアを叩く音が聞こえた。

 

俺は、部屋の鍵を開けた。

 

母「お父さんが呼んでるよ。おまえ何かしたの?」

 

あぁ、ミズノか!?

 

「お父さん、すごく怒ってるよ!」

 

俺「うん。今行くから!」

 

・・・

 

 

 

頭部からの墳血

へと続く。

 

 

1話からみる