108 Blog

If you can dream it, you can do it.

フユヤマとタキタ

【80話】

 

最近、陸上部のフユヤマと仲がいい。

 

フユヤマは、中二で182cmとかなりでかい。

 

175cmある俺が、フユヤマを見上げないと話せない。

 

フユヤマは、隣町出身なので、自転車で片道一時間もかかる。

 

陸上部では、エースのフユヤマは、地区大会は無敵らしい!

 

性格も明るくて、勉強もできる、さわやかな男だ!

 

そんな、さわやかボーイのフユヤマには、意外な一面があった。

 

・・・

 

 

ある日の放課後、フユヤマの家に遊びに行くことになった。

 

「それにしても、おまえの家遠いな!?」

 

フユヤマ「20kmあるからな。足腰鍛えるにはちょうどいいよ!」

 

なにが、ちょうどいいかは、分からないけど、おれには出来ない。

 

俺「フユヤマは、陸上オタクだな!?」

 

・・・

 

 

1時間かけて、やっとフユヤマの家に着いた。

 

フユヤマの家は、建設会社が営んでいる。

 

家も大きいし、こいつの家、金持ちだな。

 

フユヤマの部屋は、実家と同じ敷地内にある2階建てのプレハブハウス。

 

俺「おまえ、ここで一人暮らししてるの?」

 

「そうだよ!」

 

フユヤマハウスの間取りは、1階にダイニングキッチンと風呂、トイレがある。

 

2階には、二部屋あり、見たことのない物が置いてある。

 

俺「フユヤマ、これって何!?」

 

「これは、パソコンだよ!108、俺が作ったゲームでもするか?」

 

!?

 

俺「ゲームってファミコンか?」

 

「違うよ。俺がパソコンで作ったゲームだよ!」

 

俺「パソコンってゲーム作れんのか?」

 

「簡単なゲームだったら、2週間くらいあれば出来るぞ!」

 

・・・

 

俺は、パソコンを始めて見た!

 

フユヤマは、パソコンを二台も所持していて、二台の総額は50万円を超えるらしい。

 

しかも、パソコンは、一から自分で組み立てたみたいだ。

 

中二の趣味にしては、こいつはすごい!

 

俺も欲しくなったけど、そんなお金はない。

 

・・・

 

 

それから、休みになるとフユヤマの部屋に遊びに行き、俺もゲーム作りを手伝った。

 

ゲームを作るには、プログラミングが必要で、一つ文字を間違えるだけでNGだ。

 

間違えると、間違い探しが滅茶苦茶大変だった。

 

俺は、2カ月間通い『シューティングゲーム』を仕上げた!

 

とは言っても、フユヤマが99%作ったものだけど。

 

知らないことを知って行くのが、とても楽しかった!

 

・・・

 

背が高くて、IQも高いフユヤマは、パソコンオタクだった。

 

・・・

 

 

タキタ「108くん、ちょっと話したいことがあるんだけどいいか?」

 

タキタは、同じクラスだけど、グループが違うので、ほとんど話したことがない。

 

俺「いいけど、なに?」

 

タキタは、俺の耳元で小声で話し始めた。

 

「リンが108くんと話したいってよ。にくいねーダンナ!」

 

俺は、リンちゃんの方を見る。

 

リンちゃんは、友達と赤ら顔で、こちらを見ている。

 

あれ!?まだ俺に興味があるの?

 

サクラダに吹っ飛ばされたところをクラスメートに見られた俺の青春は、終わったと思っていた。

 

1年の時にカオルにもやられてるし・・・

 

でも、あれは、別のクラスのリンちゃんには、見られてないのか!?

 

いずれにしても、良いことがなかった中学生活に光が差した!

 

タキタ「今日の放課後、108くんと話したいってよ!どーする!?YES or NO?」

 

リンちゃんは、とても頭がいい。

 

学年でも常にトップ10入りしている。

 

運動神経も良いし、学級委員長でもある。

 

毎回思うが『雲泥の差』である。

 

彼女は、頭が良く真面目な女性。

 

俺は、頭が悪く不真面目な男。

 

そして、日々トラブルが絶えない男でもある。

 

でも、そのことだけじゃなく、俺には気になっている人がいる。

 

そう、アオイちゃんだ!

 

もし、リンちゃんと付き合うことになったら、アオイちゃんとの恋は実らない。

 

だからと言って、アオイちゃんに告る気もない。

 

・・・

 

「せっかくだけど、ゴメン!今日は予定あって無理だわ」

 

タキタ「そっか!また気が変わったら声を掛けてよ。じゃあ、リンには俺から上手く言っとくよ!」

 

・・・

 

 

決戦は日曜日

To BE CONTINUED🔜

 

 

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