デパートの屋上にて
【103話】
野球部は、補欠のまま引退。
そして、彼女に振られる。
しかも、大阪男に取られた。
俺は、落ち込んでいた。
そんな中、カオリちゃんと出会えた!
ただ、彼氏がいる場合は、諦めようと思っていた。
理由は、俺が彼女を奪われて、悲しくて悔しかったから。
・・・
でも、カオリちゃんには、彼氏がいない。
好きな人は、いるのだろうか!?
・・・
「俺は、いないよ!只今彼女募集中です!」
「へ~、そうなんだ。好きな人はいるの?」
「ずっと、気になっている人はいるよ!」
「どんな人?同じ中学の人!?」
俺は頭を横に振る。
「この学習塾に通ってる人だよ」
「へ~、男の子?女の子?」
カオリの顔がニヤついている。
こいつ、俺をからかっているな!?
「うん。友達のシンジだよ!」
カオリの顔がキョトンとする。
俺はニヤリ。
「シンジは、友達として好きだけど、恋愛感情はないよ!」
カオリは少し、ホッとしてる様だ。
「それで、恋愛対象者はいるのかな~?」
「いるよ!俺の目の前に。・・・」
・・・
沈黙が痛い。
カオリちゃんは、うつ向いてる。
どっちだか分からない表情をしている。
また、振られるのか!?
それとも・・・
「私も気になる人は、いるよ」
・・・
誰だろう!?
俺だったら嬉しいけど、違う可能性の方が高い。
遠い男より、近い男が良いに決まっている!?
俺は、遠距離恋愛で振られたことにで、疑心暗鬼になっていた。
・・・
「そうなんだぁ。同じ学校の人!?」
「違うよ!私の目の前にいる人だよ」
俺は周りを見渡し、そして、小さくガッツポーズをした!
もう、ニヤニヤが止まらない。
カオリちゃんは、赤ら顔でうつ向いてる。
・・・
俺「提案があります!毎週、月曜日の塾前にデートしようよ!?」
「うん。私で良ければ!OKよん!」
・・・
それから、俺たちは、月曜日にデートをするのがルーティンになった。
喫茶店で、駄弁ったり、テスト勉強をすることもあった。
そして、3回目のデートで、キスをした。
デパートの屋上だったけど、俺には衝撃だった!?
あれ!?舌がニョロっと口の中に入っていたぞ!?
こ、これは、ディープキスってやつだ!?
あまりの衝撃だったけど、俺なりにお返しをしてみた。
こ、これは、かなりのローングタイムだ!?
息をするのが、とても大変で、苦しい。
「コツコツコツ・・・」
しかも、誰かが近くを歩いている。
「ヒソヒソヒソ・・・」
これは、公開キスだ!?
恥ずかしいけど、何だか興奮する俺もいる!?
・・・
カオリは、間違いなく経験者だ!
そう思うと、気になって仕方がない。
元カレなのか!?
元カレと何回!?
それとも、元カレがたくさんいたりして!?
過去のことだけど、俺はジェラシーは、沸点まで上昇した!
それは、俺はいまだに童貞だからだ。
急に自信もなくなってきた。
・・・
聞きたいけど、聞けないもどかしさ。
ジェラシーと興奮が入り混じった、この感情はなんだ!?
・・・
日に日にカオリを俺の物にしたい感情が大きくなった。
我慢ができなくなった俺は、日曜日にカオリに会いに行った。
俺の町には、電車が走ってないので、バスに乗って40分。
・・・
「108、休みの日まで、会いに来てくれてありがとう!」
あれ!?カオリの雰囲気がいつもと違うぞ。
少し、化粧をしているのか!?
髪もポニーテール、そしてミニスカ。
いつもに増して、メチャメチャ色っぽい。
カオリもその気なのかも!?
俺は、その気満々だ!!
・・・
今日の俺のプランは、こうだ!
ランチをしてから、公園に行きキスをする。
そして、その気になった俺たちは、ラ〇ホテルへ。
そう、日曜日のデパートは、人通りが多く恥ずかしいので、公園にした。
公園もラ〇ホテルの場所もリサーチ済み。
・・・
俺たちは、公園近くのファミレスでランチをする。
興奮する俺は、ハンバーグの味が分からない。
カオリと会話をしながらも、頭の中は、常にシミュレーション状態。
断られたらどうしようとか、生理だったらどうしようとか。
初めてだから、自信もない。
「108、私の話聞いてる!?」
「あぁ、ごめん!カオリのことを考えてた!?」
「カオリは、目の前にいるよ!それで、何を考えていたの!?」
「まぁ、いろいろとだよ!」
「なにそれ~教えてよ~」
・・・
「そろそろ、出ようか!」
「うん。この後、どーする?」
「ちょっと、散歩でもしようか!?」
「え~、108って、お爺ちゃんみたい笑」
そして、リサーチした公園に向かう。
・・・
To BE CONTINUED🔜