108 Blog

If you can dream it, you can do it.

大晦日の夜

【107話】

 

2学期の終わり、クリリンから呼び出された。

 

「108君の推薦が決まったよ!本当に〇〇工業で良いんだよな!?」

 

おぉっ!今まで、真面目にやって来た成果が出たぞー!!

 

心の中で、ガッツポーズをしていた。

 

「はい!よろしくお願いいたします!!」

 

「推薦でも落ちる場合もあるから、念のため私立の滑り止めも受けた方が良いぞ!」

 

ぶっちゃけ、滑り止めとかは、考えていなかった。

 

「滑り止めは、どこが良いのですか?」

 

「そうだな、108君の今の偏差値は60だから、〇〇高校と〇〇高校辺りが良いと思うぞ!?」

 

「そうですか!?それじゃ〇〇高校でお願いします!」

 

「そんなに簡単に決めちゃって良いのか?」

 

「僕は〇〇工業高校しか考えないので、滑り止めはどこでも良いです」

 

「まぁ、偏差値も51の工業高校だし、推薦状もあるから、十中八九大丈夫だろう!」

 

俺は、クリリンからお墨付きをもらった!

 

・・・

 

 

今日は、大晦日

 

俺は、家族と過ごしていた。

 

カオリも年末年始は、家族と過ごすみたいだ。

 

夕食も食べ終わり、リビングでマッタリテレビを見ていると。

 

家の電話が鳴る。

 

母「はい!〇〇です。108ね、少しお待ちください!」

 

「108、タキタ君から電話だよ!」

 

・・・

 

「タキタ、大晦日にどーしたの!?」

 

「108、今から初詣に行かないか?」

 

「今からか。面倒だな・・・」

 

「絶対来た方が良いぞ!21時に〇〇神社で待ち合わせな!絶対来いよ!ガチャ」

 

なんとも、強引な誘い方。

 

「今から、タキタと初詣に行ってくるけど、良いかな!?」

 

母「夜遅いから、気を付けていってらっしゃい!」

 

思いの外、簡単にOKが出た。

 

俺は自転車に乗り〇〇神社に向かう。

 

家から〇〇神社までは、自転車で20分くらい。

 

晦日の夜、メチャ寒い中、ダウンジャケットとグーローブを装着し、自転車を漕ぐこと15分で神社についた。

 

夜に神社に行くのは、はじめてだった。

 

神社の参道には、露天もたくさんあり、賑わっている。

 

俺は、タキタを探し、待ち合わせ場所の本殿に向かう。

 

・・・

 

「おーい!108。こっちこっち!?」

 

あれ!?リンちゃんとマドカちゃんもいるぞ!

 

リン「108君、こんばんは!」

 

マドカ「108くん、お久しぶりです!」

 

「二人もいたんだね!」

 

「タキタ、二人がいるんだったら、電話で言えよ!」

 

「まぁまぁ、108君、ちょっといいか?」

 

タキタは、俺を二人から離す。

 

「実は、俺、リンと付き合っているんだ!?」

 

「えっ!?マジで!?いつから?」

 

「3日前からだよ!5回目の告白でやっとだよ」

 

「おまえ、5回も告白したのか!?」

 

「そう、小五、小六、中一、中二、そして、中三の計5回だよ!」

 

あれれ!?リンちゃんは、俺のことが好きだったのでは・・・

 

「俺は、リンのことが小三から好きだった!そのリンが中二の時に108に告白するって言った時、応援したいと思った。・・・リンが小五から108のことを好きだって聞いたから。・・・俺も長い間、ずっと片思いだったし・・・」

 

そうか、タキタは一途な男だな。

 

「そうだったんだ!?リンちゃんと仲は良いと思っていたけど、リンちゃんのこと7年も好きだったって。おまえスゲーじゃんか!応援すぜ!タキタ!!」

 

「おう!ありがとう!それで、今日108を呼んだのは、マドカちゃんが108のこと好きだから、会いたいってよ!」

 

「マジかよ!?タキタ。俺のことをからかっているのか!?」

 

俺がアオイと別れたことは、誰にも言っていない。

 

・・・

 

「リンから聞いたから間違いないよ!にくいぜダンナ。アオイちゃんと別れてだいぶ経つから、そろそろ彼女作っても良いと俺は思うぜ~!」

 

「何で、アオイと別れたって知っているんだ!?」

 

「アオイちゃんから聞いたって、リンは言っていたぞ!」

 

女子は、やっぱり、お喋りだよなぁ・・・

 

別れたばっかりで、新しい彼女ができたら、みんな引きだろうな。

 

みんなには、いろいろとお世話になったし。

 

俺には、カオリと言う彼女がいるが、今はそれを言うべきじゃないと思った。

 

リン「お~い!男子二人は、何を話してるの?早くたこ焼き買いにいこーよ!お腹すいちゃった!」

 

「おう!今行くよ~」

 

 

 

末吉と大吉

To BE CONTINUED🔜

 

 

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