108 Blog

If you can dream it, you can do it.

自分に正直に本能のままに生きる

【124話】

 

オレは自信を失いかけていた。

 

カオリの本当の気持ちを知りたいけど、聞くのが怖い。

 

「とりあえず、フォアローゼスで乾杯しよ!」

 

水と氷を買い忘れたので、ストレート飲み。

 

むしゃくしゃしてオレはフォアローゼスを一気飲みする。

 

あれ!?カラダの中が熱くなってきたぞ!

 

「すごーぃ!でも、一気飲みして大丈夫?」

 

「大丈夫!カオリも一気飲みしてみろよ!カラダが熱くなるぜ!」

 

酒がまわって気が強くなったのか、カオリに対して命令口調になってる気がする。

 

オレ達は一時間足らずでフォアローゼスを空にしてしまった。

 

「カオリ、おまえろれつが回ってないぞぉ~」

 

「108もへんらぞぉ~」

 

オレのアタマもグルグルに回っている。

 

・・・

 

オレは酔った勢いで聞いてみた。

 

「カオリはまだアイツのコト好きなんだろ!?」

 

・・・

 

カオリは一拍半ほど置いて答えてくれた。

 

「付き合ってる時は好きだったけど、今は大嫌いだよ!?・・・な~に、もしかして、嫉妬しているの?」

 

その言葉が聞けて少しだけホッとしてる自分がいる。

 

「気にしてねーよ!カオリがオレのことを好きなのは知ってるし、オレがカオリのことを好きだってことカオリは知ってるよな?」

 

「うん!知ってるよ~カオリと108は両想いだねぇ~」

 

カオリはあいつじゃなくてオレを好きだってコトを今確信した!

 

不安がなくなった瞬間、ものスゴくカオリが欲しくなった!?

 

・・・

 

オレは勢いまかせにカオリに抱きついた。

 

二人とも酔っているので、いつもより大胆。

 

何だろうこの感覚!?

 

ココロとカラダが深海に吸い込まれるような。

 

オレもカオリもトランス状態に入っているみたいで。

 

・・・

 

オレはカオリの名前を叫ぶ!

 

そして、カオリも返してくれる。

 

「好きだよ!大好きだよ!!・・・くん」

 

!?

 

今、カオリは何て言った?

 

耳垢が詰まっているのかなボクは。

 

酔ったアタマで、カオリの言葉を思い出してみる。

 

ンンン?空耳じゃないよな、やっぱり、そーだよな。

 

だんだんと酔いが覚めてきたぞ。

 

・・・

 

「急にどーしたの!?」

 

どうやら、カオリは自分の発言に気づいてないみたいだ。

 

「ゴメン。急に体調悪いからトイレに行ってくる」

 

カオリは、まだトランス状態だけど、オレのことを気遣っているのがわかる。

 

「大丈夫!?飲み過ぎちゃったよね。背中さすろうか?」

 

「大丈夫だから、すぐに戻るから」

 

オレは落ち着かせるために湯船を浸かり、カオリの発言を何度も思い返す。

 

もう、酔いは完全に覚めている。

 

やっぱり、『シンペイくん』って言ったよね。

 

・・・

 

 

ベッドに戻るとカオリは大きなイビキをかいて寝ていた。

 

その寝顔を見たら、気持ちが一気に冷めてしまった。

 

もう、カオリとは一緒に居たくない。

 

オレはカオリをベッドに残しホテルを後にした。

 

・・・

 

 

その後、ポケベルが何度も鳴っていたが、オレは二度とポケベルを見ることはなかった。

 

それから数週間、カオリから家に電話があったけど、居留守を使って電話にも出なかった。

 

オレの恋は、ここで終わった。

 

・・・

 

はじめての彼女に裏切られ、二人目の彼女にも裏切られた。

 

オレは女子のことが分からなくなっていた。

 

大きなショックから、女性不信になりそうになったが、思い直した。

 

これからは、自分に正直に生きよう!!

 

そう、それが、高校生から始まるオレのスタイル。

 

もう、オンナの人は信じない。

 

本能のまま生きて行こう!

 

・・・

 

 

 

弓道部の彼女は清楚系

To BE CONTINUED🔜

 

 

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