108 Blog

If you can dream it, you can do it.

はにかんだ笑顔は満点!

【130話】

 

久しぶりに中学時代の友達のタキタから連絡がった。

 

俺はタキタに会うため待ち合わせの駅に向かった。

 

待ち合わせ場所に行くとタキタ、リンちゃん、マドカちゃんがいた。

 

「あれ!?リンちゃんとマドカちゃんも一緒?」

 

「いや~、たまたま二人と会って一緒に遊ぼうかって!108も問題ないよね?」

 

白々しいタキタだが、まぁ問題ないし騙されたふりをしよう。

 

「108くんの髪型ヤンキーぽいね!?」

 

リンちゃんが早速のツッコミを入れていた。

 

そう、オレは最近アイパーからアイロンパーマにイメチェンをしたのだ。

 

アイパーは失敗したけど、アイロンパーマの完成度はまずまず。

 

高校に入学してからつるむ連中が変わったせいか、俺の身なりも変わっていた。

 

・・・

 

俺たちは喫茶店でメシを食いながら、思い出話に花を咲かせていた。

 

「まさか、タキタとリンちゃんが付き合うとは思わなかったよ」

 

「まぁ、五度目の正直かな。リンは108のことが好きだったし、特に五度目は告るか迷ったけど、告って良かったぜ!」

 

タキタは照れながら、リンちゃんの思いを語った。

 

「私は108君に三度も振られたし、待っていても一向に返事はないし、そんな中、五度回の告白で気持ちが揺らいじゃった。でも、今でも108くんのことは好きです。友達としてだけどね!」

 

何だか、少し悔しい気待ちになった。

 

タキタはいい奴だし、めでたいことだと思うけど。

 

どこかで、まだオレのことを好きだと思っていてもらいたかった。

 

友達として好きってことは、オレが逆に振られた感じにも思えた。

 

・・・

 

「オレはこれからリンとデートすることになったから、108、マドカちゃんをよろしく!」

 

「おい!?そんな話聞いてないぞ!!」

 

「108君、マドカは可愛いから今がチャンスだぞ!」

 

二人は、強引にマドカちゃんを押し付け喫茶店を出て行った。

 

わかり易さがかえって緊張を増した。

 

マドカちゃんの顔がまともに見れない。

 

・・・

 

「108くん、高校生活は楽しい?」

 

緊張を割って話し掛けてくれたのはマドカちゃんだった。

 

オレは新しくできた友達の話やサッカー部に入部した話などをした。

 

引かれるのが嫌だったので、話半分程度で。

 

「へ~とっても楽しそうだね!ところで108くんって今彼女さんはいるの?」

 

少しは想像していたが、早速切り込んできた。

 

「最近、別れちゃって。今はアローン状態だよ。マドカちゃんは?」

 

「私も知っての通り、アローンだよ。好きな人はいるけど・・・」

 

マドカちゃんは、顔を赤らめ下を向いてしまった。

 

もちろん、まどかちゃんは可愛いし、良い子だと思うけど。

 

好きか嫌いかで言ったら好きな方だし、いろんなことが頭の中をよぎる。

 

そうだ!高校生活は自分に正直生きようと決めたんだ!

 

・・・

 

「マドカちゃんが好きな人って誰なの?」

 

オレはストレートに聞いてみた。

 

十中八九オレだと思っていたが、違ったら滑稽だ。

 

・・・

 

「108くんが知ってる人だよ。リンとタキタ君の友達かな」

 

これで、99%オレだと確信した!

 

「それじゃ、アローンどうし付き合っちゃう!?」

 

・・・

 

何だこの間は。

 

「あ、ごめんなさい。トイレに行ってくる」

 

マドカちゃんはうつ向いたままトイレに行ってしました。

 

直後、オレはなんて軽いノリだったと反省した。

 

これじゃ、まるで遊び人のセリフだ。

 

それとも、オレの大きな勘違いで別の奴が好きなのか?

 

共通の友達だと、ケンジ、パチオ、クワタ、シンジがいる。

 

パチオとシンジはマドカちゃんと顔見知り程度だから、でも高校に入ってから仲良くなったのかも。

 

いや待ってよ、ケンジはユウコちゃんがいるし、クワタが怪しいぞ!?

 

オレは勝手な妄想をしていた。

 

それにしても、マドカちゃん遅いな。

 

心配したオレはトイレをノックしてみた。

 

「マドカちゃん、大丈夫?」

 

トイレの中から、すぐに返答があった。

 

「うん。大丈夫だよ!」

 

あれ!?いつもの明るいマドカちゃんの声だ。

 

しばらくするとマドカちゃんは戻って来た。

 

「ゴメンね。嬉しくて泣いちゃったから、化粧直ししてたの」

 

嬉しいってことはOKなのか!?

 

「108くん、こちらこそよろしくお願いします!」

 

マドカちゃんのはにかんだ笑顔は満点だった。

 

 

 

 

To BE CONTINUED🔜

 

 

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