108 Blog

If you can dream it, you can do it.

最終日に入部届を出す

【119話】

 

「108ちゃん、ガンちゃん。バドワイザーで良いか!?」

 

俺は、バドワイザーを飲んだことがない。

 

最近は、オヤジに飲酒がバレて、スナックに誘われるようになった。

 

オヤジは週末になると、シン伯父さんとスナックに行くことが多い。

 

推薦入学が決まり、飲酒がバレて怒られるかと思いきや、俺とオヤジは酒を一緒に飲むようになっていた。

 

後から聞いた話だけど、オヤジはいつか俺と一緒に酒を飲みたかったみたいだ。

 

もう、飲酒も喫煙も公認だった。

 

オヤジは、キリンビールが好きなので、家でもスナックでもキリンビール

 

スナックでは、ウーロンハイ、ウイスキー&ブランデーの飲み方も教えてもらった。

 

カラオケスナックは、とても楽しいところだった!

 

酔っぱらって、歌を歌いみんなに聴いてもらえる快感。

 

オヤジもシン伯父さんも楽しそうだ!

 

俺は大人の仲間入り出来たことが嬉しかった。

 

・・・

 

 

「カンパーイ!」

 

仲間と駄弁りながら飲むバドワイザーは美味い!

 

しかし、煙草と酒の相性は抜群にいいし、酔いが早い気がする。

 

酔い始めた頃、外からバイク音が聞こえ、プレハブ前に停まった。

 

「コンコンコココン!ココココーンココン!」

 

変なドアの叩き方だな!?

 

「ドア開いてるよー!」

 

ドアが開くと、そこには特大サイズのリーゼントパーマが立っていた。

 

「見かけない族車があると思ったら、先約かい!?」

 

「こいつ、俺のダチのダイキ。そして、同じクラスの108ちゃんとガンちゃん!」

 

ガンちゃん「ダイキよろしくな!とりあえず駆けつけ三杯な!?」

 

ガンちゃんの懐の詰め方も、タケヨシ並みに凄いし早い!

 

「おう!ガンちゃん、108ちゃん、よろしくな~!」

 

俺たち四人は、とことん飲みまくった。

 

酒が無くなったら、タケヨシが母屋から持って来てくれた。

 

タケヨシとダイキは、中学時代はサッカー部でコンビを組んでたみたいだ。

 

ダイキがキャプテンで、タケヨシが副キャプテンでエースストライカーだったと知り、またもや人は絶対に見た目じゃないと思った。

 

二人は極悪コンビだったみたいで、気に食わない相手は、試合中でもボコボコにしてたみたいで、没収試合や多くの謹慎、そして、最終的には退部になったらしい。

 

退部後は、喧嘩や盗んだバイクを乗りまくってたみたいだ。

 

ダイキは最近、ロカビリーに目覚めたらしく、俺たちの前でツイストを踊ってくれた。

 

「タケヨシも一緒にロカビリーやろうぜ!?」

 

その後、俺たちは潰れるまで踊りまくった。

 

何だろう!?こいつ等、メチャメチャ楽しいし、サイコーじゃん!?

 

・・・

 

「108ちゃんもサッカー部に入ろうぜ!?」

 

「おう!そうするわ!?」

 

俺は、楽しい雰囲気と酒にのまれて、サッカー部に入部することをノリで決めてしまった。

 

その日は、タケヨシの家に泊り、翌日はガンちゃんのサンパチで学校へ。

 

学校に着いたのは、既に4時限目だった。

 

・・・

 

 

今日は、入部届が出せる最終日。

 

俺、タケヨシ、ガンちゃんは、入部届を部室に出しに行く。

 

ドアを開くと部室には、部員が数名いた。

 

「俺たち、サッカー部に入りたいけど、部長はいる!?」

 

・・・

 

「君たちは1年生だよね?」

 

「そーだけど、あんたは誰!?」

 

「俺は二年のスギヤマだよ。部長はまだ来てないから、俺が入部届を受け取るよ!」

 

「そうすか!スギヤマパイセンよろしくっす!」

 

「おう!俺は時期キャプテンだから、分からないことがあれば何でも聞いてくれ!」

 

二年のスギヤマは、俺たちにビビっている様子だけど、先輩風も吹かしている。

 

それにしても、ガンちゃんの口の利き方は、完全に先輩をなめている。

 

「それじゃ、三人は運動着に着替えてゴール前に集合な!」

 

・・・

 

タケヨシ「パイセン、俺たちにビビってたよな!ダセーよなアイツ!」

 

ラグビー部と柔道部は、鬼パイセンが多いみたいだけど、サッカー部は楽勝だな!?」

 

こいつ等、いつか痛い目に合うと俺は本能的に思った。

 

俺たちは、運動着と運動靴に着替えて校庭に行く。

 

「あれ!?タケヨシじゃん!」

 

声のする方を見ると小柄なヤローが立っていた。

 

ガタイはしっかりしてるけど、身長は160cmくらい。

 

目つきは悪いし、悪いオーラも出ている。

 

タケヨシ「・・・ナカムラ君じゃん。同じ学校だったんだ!?」

 

イケイケでノリノリのタケヨシの表情が明らかに曇ったのが分かった。

 

しゃべり方もぎこちないし、小柄のヤローに対してビビってる感じだ。

 

小柄ヤロー「もう、おまえの傷は治ったの!?」

 

タケヨシ「前の話じゃんか!?ダイスケちゃん。高校では仲良くよろーよ!」

 

ビビりながらも、いつものタケヨシの調子に切り替えて、その場を収めようとしているのが分かる。

 

「おまえは誰だよ!?」

 

ガンちゃんが小柄ヤローにガンをつけながら歩み寄る。

 

やっぱり、歩き方はテルだ笑。

 

「はぁ!?おめーこそ誰よ?」

 

二人は、ガンをつけ合っている。

 

「まぁまぁ、ガンちゃんもダイスケちゃんも止めようよ!」

 

「あぁ!?何がダイスケちゃんだよ!タケヨシまたやっちゃうよ!?」

 

こいつ等、中学時代に揉めたことがあるな。

 

・・・

 

「おーい!みんな集合な!」

 

どうやら、部長のお出ましだ。

 

・・・

 

 

 

日本人の枠を遥かに超えている!?

To BE CONTINUED🔜

 

 

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