108 Blog

If you can dream it, you can do it.

俺達は火の玉を眺めていた

【第31話】

 

逃げないと刺される!?

 

ただ、玄関はミオがいる台所前だ!

 

後ろを振り返り、他の出口を探すが、窓があるだけ。

 

咄嗟に窓カギに指を掛ける。

 

「ドドドドドドドドド」

 

ミオが包丁を片手に僕の方に走って来る。

 

そして、包丁を振りかざす。

 

「ギャーッ!!」

 

咄嗟に包丁をかわす。

 

ミオは転倒する。

 

かわした先に玄関が見える!

 

僕は、全力で玄関に向かった。

 

ドアノブに手、後ろを振り返る。

 

ミオは、立ち上がる。

 

このタイミングであれば、逃げられる!

 

ドアノブを回しても、ドアが開かない。

 

「ガチャガチャガチャ」

 

!?

 

鍵が掛かっている。

 

僕は、ドアノブ周りを探す。

 

ドアノブ下に鍵があった。

 

鍵を回す。

 

「ガチャ」

 

ミオが何かを叫んでる。

 

「ドドドドドドドドド」

 

後ろを振り返る余裕がない、、、

 

僕は裸足のままで、外に飛び出した!!

 

道路に向かって猛ダッシュ

 

通行人がいる、助かった。

 

「た、た、助けてくださいっ!」

 

通行人のおばさんは、僕を見て吃驚してる。

 

後ろを振り返ると、ミオはいなかった。

 

 

中学生になってから、母から聞いた話だけど。

 

ミオとアイコは、虐待を受けてたらしい。

 

別居(離婚)した理由も、お父さん(伯父さん)の暴力が原因。

 

ミオはアイコを守るために、必死だったんだろう。

 

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「タケミチ君、108君、お祖母ちゃんから電話だよ!」

 

階段下から、ショウ母の声がした。

 

タケミチが電話に出る。

 

タケミチ「そろそろ、お墓参りに行くから帰って来いって」

 

ショウ「お前等、煙草臭いから、オーデコロン振って行けよ!」

 

俺達は、タクティクスのオーデコロンのシャワーを浴びた。

 

メチャ良い匂いじゃん!

 

何だか、大人になった気分だ!

 

小5だけど笑。

 

「じゃあね、ショウ君。また遊びに行くね!」

 

 

俺達は、ルンルンで歩き始めた。

 

金太郎の家は、ショウ君家から3分ほど。

 

道中にはお墓がある。

 

そして、お墓の前に差し掛かろうとした時。

 

お墓から何かか出てくるのが見えた。

 

それが、気になり小走りで近づくと。

 

オレンジ色(赤っぽくも見える)のフワフワした塊がユラユラと浮上している。

 

タケミチ「これって、火の玉だよな?」

 

俺「見た事ないから、わからねぇよ!」

 

その火の玉らしき浮遊物は、お墓の上を浮遊し続けている。

 

、、、、、、

 

タケミチ「お盆と関係あるのかな?」

 

俺「お化けなのかなっ?」

 

怖さはなかったが、不思議に感じがした。

 

、、、、、、、

 

俺達は、長い時間、それを眺めていた。

 

俺「そろそろ、帰ろうぜ!」

 

タケミチ「そうだな」

 

、、、、、、

 

その後、皆でお墓参りに行った。

 

あれは、何だったのだろう?

 

 

 

大木に逆さ吊りの刑

へと続く。

 

 

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