108 Blog

If you can dream it, you can do it.

無罪判決!?

【86話】

 

「返事が遅くなってゴメンナサイ!」

 

いざ言おうとすると、言葉が出てこない。

 

・・・

 

リン「108くんとアオイちゃんって付き合ってるの?」

 

なかなか話さない俺にしびれを切らせたのか、直球で聞いてきた!

 

そうだよね、1年の1学期に告白されて、今は2年の2学期も終わるところ。

 

ハッキリさせたいよね。

 

俺「付き合ってるよ。ちゃんと返事ができなくてゴメンナサイ!」

 

・・・

 

リン「そうなんだね、ちゃんと振ってくれてありがとう!」

 

・・・

 

リン「108くんに提案があるんだけど、私と友達になってくれませんか?」

 

えっ!友達って、どーゆーこと!?

 

なんて答えて良いか分からない。

 

・・・

 

リン「友達って言っても、サトシやアオイちゃんも誘ってみんなで一緒に遊んでみたいなぁーと思っただけだよ。別に変な意味はないから」

 

そーゆことね!

 

俺「なーんだ!そーゆことね。それだったら、友達としてよろしくお願いします!」

 

・・・

 

 

金曜日の夕方。

 

俺とアオイは、金曜日の夕方と日曜日に会うことがルーティンになっていた。

 

金曜日の部活は、ミーティングや軽い練習で終わることが多いので、アオイと2時間くらい会える。

 

待ち合わせ場所の公園に行くと、アオイはベンチに座っていた。

 

俺「おまたせ。寒かったよね!?」

 

アオイは、無言でコートからおしるこを出し、俺に差し出した。

 

ちょっと冷めたおしるこ缶。

 

おしるこって、チョイスが渋い。

 

俺は、甘いものがあまり得意じゃないが、アオイは、俺が甘いものが好きだと思い込んでいる。

 

寒い日は、コンポタが飲みたいと、心の中でつぶやいた。

 

「お、おしるこ。サンキュー!」

 

俺は、アオイの隣に座った。

 

今日のアオイは、どことなく元気がない。

 

「アオイ、元気ないけど、なにかあったの?」

 

・・・

 

アオイ「108くん、私に話すことはないの?」

 

!?

 

・・・

 

あぁ、きっと、リンちゃんのことだな!?

 

俺は、リンちゃんから告白された話をアオイにしていない。

 

それは、アオイに心配をかけたくないから。

 

・・・

 

これは、俺から言わないといけない雰囲気だな。

 

でも、どこまで話して良いものなのか!?

 

発信源は、タキタかリンちゃんしかいない。

 

タキタが話したとは、思いたくない。

 

だとしたら、リンちゃんの可能性が高い。

 

リンちゃんは、どこまでアオイに話しているのか!?

 

告白のこと?それとも友達協定のこと?

 

・・・

 

俺は、まずは、友達協定のことを話した。

 

「俺、最近タキタと仲がいいじゃん!タキタとリンちゃんが幼馴染で、二人は仲良しじゃんか。リンちゃんとタキタが、俺とアオイと4人でカラオケ行きたいって、言ってたじゃん!」

 

俺は、やましいことがあると語尾に『じゃん!』がつくらしい。

 

言葉のチョイスも支離滅裂だ。

 

アオイ「へ~、タキタ君とリンちゃんは、幼馴染だから仲良しなんだ」

 

俺「そうなんだよ!二人は、俺とアオイと友達になりたいってよ!」

 

アオイ「そうなんだ。でも、私はあまり友達になりたくないなぁ~」

 

・・・

 

俺「なんで?タキタは良いやつだよ!」

 

アオイ「・・・」

 

リンちゃんは、アオイに何を話したんだ!?

 

・・・

 

沈黙が、とてもこわい。

 

・・・

 

アオイ「108くん、私たちの約束を覚えてる?」

 

「お、覚えているけど」

 

アオイ「それじゃ、言ってみてよ!」

 

普段は、おっとり系なのに、今日のアオイには迫力がある!

 

これは、怒ってるな。

 

・・・

 

「その1、二人のことは秘密にする。その2、浮気をしないこと」

 

!?

 

あぁ、その1のことか!

 

でも、そもそも、その1は、俺から話した訳じゃない。

 

たまたま、ミスドにいるところを見られて、リンちゃんにバレただけだ。

 

俺は、なにも悪いことは、していない。

 

そう思ったら、なんで、俺がアオイに責められなくてはならないのか!?

 

なんだか、少し腹が立ってきた。

 

・・・

 

俺「ミスドで会っていることが、リンちゃんに見られて。リンちゃんからタキタに伝って。バレちゃったことは仕方がないので、他言しなことを条件で、二人のことをタキタに話しちゃった」

 

・・・

 

アオイは、まだ怒っている。

 

・・・

 

「アオイは、何が不満なの?」

 

アオイ「なんで、そのことを私に話してくれなかったの?」

 

あぁ、それで怒っているのね。

 

「ごめん。言おうとは思ったけど、アオイに心配をかけたくなかったから、言わなかったんだ!」

 

アオイ「そうなんだ。それは理解できたけど。リンちゃん、108くんに告白したよね!?」

 

あれ!?マジで!フツー告白したことをアオイに話すか!?

 

・・・

 

俺「それこそ、アオイに心配かけさせたくなかったんだよ!」

 

・・・

 

アオイ「そっか。でも、なんで、リンちゃんと友達になるの?」

 

ンンン~

 

・・・

 

俺は、最初から、全てをアオイに話した。

 

もう、1時間以上は話している。

 

学ランだけだと、メチャ寒い。

 

日もすでに暮れて、おしるこは、コールドだ。

 

・・・

 

アオイ「話は、わかったけど、クリスマスパーティーには、行かないからね!」

 

ガーン!を心を込めて作ったマグカップが・・・

 

「俺たちのクリスマスパーティーは、中止ってこと!?」

 

アオイ「そうじゃないよ。クリスマスイブの日にリンちゃんの家でクリスマスパーティーするんでしょ!?リンちゃんから、二人で来てねって誘われたの」

 

「えっ!なんのこと!?おれは誘われてないよ。そもそも、クリスマスイブは、二人で過ごすつもりじゃんかー!」

 

!?

 

リンちゃんが何を考えてるのか、俺には理解ができない。

 

・・・

 

それから、延長すること15分。

 

・・・

 

無罪が確定した!

 

 

 

思い出のロビンソン・クルーソー

To BE CONTINUED🔜

 

 

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