108 Blog

If you can dream it, you can do it.

真面目に生きた三年間

【109話】

 

今日は○○工業高校の面接日。

 

はじめて乗る路線。

 

3人組のヤンキーが我が物顔で、下品な替え歌を車内で歌っている。

 

昼近くだし、完全に遅刻である。

 

こいつらは、どこのバカ高校だろう?

 

ボンタン、短ラン、リーゼントパーマ&ソリコミ。

 

素行の悪い3人組の周りには、誰もいない。

 

これから、大事な面接だから、俺も離れて座ろう。

 

・・・

 

面接のシミュレーションはバッチリだけど、最寄り駅に近づくにつれて緊張感が高まる。

 

最寄り駅から、○○工業高校には歩いて10分程度。

 

他にも最寄り駅付近には、女子高と普通高校がある。

 

高校生活が楽しみだ!

 

あれ!?ヤンキー3人組は、最寄り駅には降りない。

 

どうやら、先の高校らしい。

 

・・・

 

 

ドアを拳で3回ノックする。

 

「失礼します!」

 

ドアを開け教室に入ると、面接官が3人座っていた。

 

頭部がバーコードの男、チャーリー浜みたいな男、20代の綺麗な女性!?

 

一瞬、笑いそうになるが、ここで笑ったら面接が台無しだ。

 

俺は、笑いを堪えるのに必死だった。

 

質問するのは、チャーリー浜がメインで、他二人はあまり話さない。

 

俺は、シミュレーション通りに答えて行く。

 

・・・

 

思ったより、リラックスして面接を受けられたのは、チャーリー浜&バーコード男のツッコミどころが満載なキャラのお陰だ。

 

それにして、女性の面接官は色っぽかったなぁ。

 

・・・

 

 

滑り止めの私立高校、そして〇〇工業高校にも無事に合格。

 

俺の目標は、取り敢えず達成した!

 

殆どの連中は、受験勉強に励んできたが、暇な俺は、煙草を吸っていた。

 

小四の時にオヤジに勧められて吸ってみるが、苦くて止めた。

 

小五でリベンジしたが、タケミチの前でカッコつけただけで、実家に帰ってからは吸っていない。

 

中学生活で、煙草を吸うタイミングは何度かあったけど、俺は志望校に合格するまで悪さをしないと決めていた!!

 

そして、合格した俺は、勉強するのを止め、代わりに煙草を吸った。

 

ヤンキー連中は、中一の時から煙草を吸っていた。

 

ぶっちゃけ、俺も吸いたいと思ったことはある。

 

理由は、カッコいいからだ。

 

・・・

 

 

自販機で『セブンスター』を買い、河原で一人一服した。

 

久々の煙草は、苦くてクラクラした。

 

これで、俺も大人の仲間入り!?

 

明日は、ボンタンでも買いに行こう!

 

中学三年間、本当に頑張ったので、高校からは楽しもうと決めていた!!

 

・・・

 

 

学校指定の学ランは、入学祝いで両親に買ってもらった。

 

しかし、ノーマル学ランを入学式に着て行くのはとてもダサい!?

 

俺は、開襟のワイシャツ、ワタリ39cmのボンタン、そして中ランをゲット!!

 

個人的には、太すぎるボンタン、長ラン短ランはカッコ悪いと思っている。

 

・・・

 

あとは、酒とバイクかな!?

 

スクーターだったら、小学生の時に乗ったことが何度かある。

 

ヤンチャなオヤジが運転させてくれたからだ。

 

本当は、車に乗りたいけど、俺はまだ15歳になったばかり、バイクで我慢しておく。

 

冬生まれなので、1年近くも免許が取れないけど、それまではマウンテンバイクで我慢するとしよう。

 

・・・

 

 

「おめでとう!お前の欲しい物を何でも買ってやるぞ!」

 

何でも買ってくれるって、オヤジのセリフは初めてだった。

 

俺は、オヤジからCDコンポ、21インチのテレビ、レーザーディスク秋葉原で買ってもらった!

 

その全てが、ソニー製品なのが、俺の拘り。

 

そして、母からは通学用にマウンテンバイクを買ってもらった!

 

学ランも入れると、なんと総額で50万円。

 

ろくでなしの俺が、志望校に受かったのが相当嬉しかったみたいだ。

 

両親が喜ぶ顔を見るのは、俺の嬉しかった。

 

・・・

 

ミニ冷蔵庫を自分のご褒美として買った。

 

これで、俺の城が完成した!!

 

高校生活が楽しみだなぁ。

 

・・・

 

 

 

カオリの合格発表

To BE CONTINUED🔜

 

 

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