108 Blog

If you can dream it, you can do it.

万引き常習犯

【第10話】

 

ガンプラ事件をきっかけに盗み癖がついたのか。

 

3年生になった僕は、頻繁に万引きをするようになっていた。

 

家は貧乏だったし、盗めば欲しいものが手に入る。

 

オモチャは、毎月捨てられてる訳じゃないし、イイダ君にバレるのが怖い。

 

 

最初は、駄菓子屋やスーパーで駄菓子を盗んだりしていた。

 

ファミコンが流行り始めた。

 

欲しいけど、高額で買ってもらえないし、盗むことも出来ない。

 

ファミコンは、店主のいるレジの中に置いてあるし、盗むのは難しい

 

イイダ君の家には、ファミコンがあるみたいだ。

 

でも、ファミコンは捨てないよね、、、

 

 

僕の家は貧乏なので、ファミコンを買ってもらうのは諦めた。

 

、、、、、、涙。

 

 

【それから数週間後】

 

マナブ「108君、一緒にファミコンやらない!」

 

お母さんにファミコンを買ってもらったみたいだ。

 

その日、マナブ家で初めてファミコンデビュー。

 

マリオブラザーズ、めちゃめちゃ楽しい!!

 

マナブ母「108君、マナブと仲良くしてあげてね」

 

と言い、カルピスとチョコパイを出してくれた。

 

マナブ君のお母さんは、優しい雰囲気の人だ。

 

 

それから、頻繁にマナブ家に遊びに行くようになった。

 

最初は楽しかったけど、やり過ぎてマリオブラザーズも飽きてきた。

 

ファミコンソフトは、1本4,500円~5,500円。

 

小3の小遣いだと何本も買えない。

 

 

すっかり飽きちゃった僕は、マナブ君に他のゲームは無いのと聞いてみる。

 

マナブ「ソフトは高いから、誕生日にならないと買ってもらえないよ」

 

僕「そうだよね、聞いてみただけ」

 

 

ゲームソフトが欲しい僕は、家のお金を盗むようになっていた。

 

お母さんが、財布をタンスの中に入れているのを見た事がある。

 

お母さんが井戸端会議をしてるタイミングで、1万円を盗んだ。

 

その1万円で『ドンキーコング3』を購入。

 

その後、マナブ君と一緒にドンキー3を楽しんだ!

 

 

家に帰るとお母さんに尋ねてきた。

 

ごまかし方が下手なのか、1万円を盗んだのがバレてしまい。

 

残金の5千円を返したが、メチャクチャ怒られた。

 

お父さんに知れたら、殺されると思って。

 

かなりビビっていたが、お父さんには怒られなった。

 

お母さんは、お父さんには内緒にしていたみたいだ。

 

お父さんにバレたら、タダじゃ済まない事は、お母さんも判っていたのだと思う。

 

 

今度は、バレないように盗もうと僕は考えた。

 

1万円は大金だからバレる。

 

千円だったら、たぶんバレない。

 

もう、タンスの中には、財布がない。

 

家は狭いので、僕はすぐに見つけ出す。

 

ミナツが寝ている布団下に隠してあった。

 

先ずは、100円から。

 

そして、500円札へとステップアップ。

 

お父さんの給料日直後は狙い目だ。

 

そのタイミングだと千円札を1枚抜てもバレなかった。

 

そんなある日、ベッド下を覗くと財布がない。

 

タンスにも何処にもない。

 

買い物に行って財布がないのか!?

 

目に見える場所を片っ端から探した。

 

「あっ、あった!」

 

財布は、米びつの中にあった。

 

もしかして、盗んでるのがバレたのか!?

 

 

その頃の俺の心は壊れていたと思う。

 

盗むことに対しての罪悪感はなくなっていた。

 

最初はドキドキだったけど、ワクワクしてる俺がいた。

 

エスカレートした俺は、欲しい物は何でも盗むようになっていた。

 

 

【夏の日の苦い思い出】

 

その日は、近所のスーパーで花火セットを盗んだ。

 

花火セットは大きいので、ポケットやランドセルに入らない。

 

盗んだら猛ダッシュで逃げる。

 

 

次の日の放課後、近所に皆を裏山の空き地に呼んだ。

 

裏山は、家から自転車で15分くらい。

 

メンバーは、俺、ヒデキ、マサオ、マナブ、先輩A、先輩Bの6人。

 

そして、盗んだ花火に火をつける。

 

 

その10分後、あの大事件が。

 

 

 

山を燃やし警察に捕まる

へと続く。

 

 

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