108 Blog

If you can dream it, you can do it.

山を燃やし警察に捕まる

【第11話】

 

7月だけど、ここは盆地なのでとても暑い。

 

俺たちは最初、手持ち花火をしていた。

 

綺麗だけど、何か物足りない。

 

先輩Aが腕をブンブン回り始めた。

 

俺たちも、ブンブン回したり、投げたりした。

 

手持ち花火も終え、残りは線香花火とロケット花火。

 

先輩Aがロケット花火に火を着けた。

 

そして、投げた!

 

投げるタイミングが早かったのが、地面に落ちた花火は動かない。

 

導火線には火が着いている。

 

「ヒューーーーーー」

 

ロケット花火は、地面を蛇行しながら、俺たちに向かってくる。

 

凄いスピードだ!

 

ロケット花火は、俺らの間をすり抜けて行く。

 

「ヒューーーー--バァン!」

 

先輩Aに続き、俺達もロケット花火を投げる。

 

「ヒューーーー--バァン!」

 

「ヒューーーー--バァン!」

 

「ヒューーーー--バァン!」

 

ロケット戦争の始まりだ!!

 

 

飛んでくるロケットを避けるのが楽しい!

 

マナブ君は少し怖がっているようだ。

 

 

先輩Aが僕を狙ってロケットを投げてくる。

 

「ヒューーーー--バァン!」

 

俺の頬をかすめた。

 

「あっ、あっぶねー」

 

腹の立った僕も反撃する!

 

先輩に向けてロケットを投げる。

 

それに気づいて逃げるA。

 

「ヒューーーー--バァン!」

 

逃げるAの背中にロケットがヒット!

 

その瞬間、ヒデキが叫んだ。

 

「草むらが燃えてるぞ!!」

 

ヒデキの指差す方を見ると草むらが燃えている。

 

皆で火を踏みつけて消そうとしたが、火は一瞬で広範囲に拡がる。

 

焦る俺らは、もう騒ぐだけで何もできない。

 

そうこうしている内に、草むらから木々に飛び火しそうだ。

 

、、、、、、

 

マナブ「僕の家近いからお母さんを呼んでくる」

 

マナブ君を待っている間の火の拡がりはすさまじい。

 

 

そして、10分もしない内に木々に火が移った。

 

俺らは為す術なく茫然としている。

 

、、、、、、

 

マナブ君とマナブ母が走ってやって来た。

 

マナブ母「火から離れなさい!怪我はない?いま消防署に連絡したから。」

 

、、、、、、

 

しばらくすると

 

「ウ~、ウ~、ウ~」と遠くからサイレンが聴こえてくる。

 

消防車が到着し、消火作業が始まる。

 

そのころには、草むらは焼け落ち真っ黒。

 

木々も燃えている、、、

 

どれだけ経ったか覚えてないが、消化は終わってた。

 

警察官も到着し、事情聴取が始まった。

 

僕は警察官と消防士にありのままを話した。

 

事情聴取が終わり、ボォーとしていると、Aの声が聞こえてきた。

 

少し離れた所で、Aも事情聴取を受けている。

 

・・・・・・

 

俺は耳を疑った。

 

A「108が投げた花火で火事になった」と僕のことを指さして警察官に話している。

 

ロケットが当たった仕返しか、、、

 

一瞬で目の前が真っ暗になった。

 

、、、、、、

 

俺じゃない、俺じゃないのに犯人にされる。

 

このままだと全ての罪を被せられる。

 

盗んだ花火のバレるし、お父さんに殺される、、、

 

 

Aとの話を終えた警察官が、歩いて近づいてくる。

 

その間、Aはヒデキに何かを話している。

 

、、、、、、

 

警察官「108君が火を着けたと言ってるけど、本当かな?」

 

俺「さっきも言いましたが、僕じゃありません!!」

 

俺は強い口調で言った。

 

そのタイミングで、ヒデキが俺を指さし。

 

ヒデキ「108君が火を着けるのを俺もみてました!」

 

先輩Bが被せるように「俺も見てました!108君が火を着けました」

 

、、、、、、

 

何故、Bまでも、、、

 

警察官と3人に責められた僕は、それ以上言い返す事ができませんでした。

 

大事な何かが壊れた音がした、、、

 

、、、、、、

 

「嘘をついてごめんなさい。僕がやりました」

 

俺は警察官に噓をついた。

 

 

その後、俺だけが指紋採取された、、、

 

 

 

はじめてのチュウ

へと続く。

 

 

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