新たなる出会い
【第23話】
新居への引っ越しも無事に終わった。
俺とミナツの部屋は、2階の南東側。
7畳の部屋に2段ベットと学習机×2を置くと狭い。
しかし、新築だし、壁が真っ白だ!
ぼろアパートと比べたら、ここは天国だ!!
【1階の間取り】
ダイニングキッチンには、カウンターキッチンがある。
リビングには、ソファーとシャンデリア。
階段を挟み、10畳の和室と縁側。
車庫が2台分あり、芝生の庭もある。
裏庭には、ブッチーの犬小屋がある。
【2階の間取り】
俺とミナツの部屋。
階段を挟んで両親の部屋。
その奥には、6畳ぐらいの広いベランダがある。
4人家族には十分だ。
いよいよ、新生活の始まりだ!!
【新居からの初登校日】
隣のクラスのオジサンがいる。
オジサンは、あだ名だ。
まぁ、見た目が老けてるから、誰かがノリでつけたんだろ。
子供が付ける、あだ名はくだらない物が多い。
オジサンと俺の家は、徒歩3分くらい。
俺とオジサンは同じ班なので、一緒に登校する。
班は違うけど、同級生のシンジとノリオも合流した。
俺「おはよう!今日からよろしくな!!」
ノリオ「おはよう!108君。ところで、ヤスノリ君って知ってる?」
!?
俺「あぁ、知ってるよ!」
違うクラスだから、話したことないけど。
シンジ「俺たち、ヤスノリ君に殴られたことあって」
オジサン「俺は殴られたことないけど、この間、5年生が殴られると見たよ」
ノリオ「この辺で、ヤスノリ君に逆らえる小学生はいないよ」
シンジ「ナイフも持ってるみたいだし、噂だとお父さんを殺したみたいだよ」
俺「あいつ、そんなヤバい奴なの?」
刺されたくないし、関わらないでいよっと。
そう心に決めた直後。
オジサン「後ろから、ヤスノリ君が歩いてくるよ」
振り返る俺。
身長は俺より少し低めだけど、太っている。
ほっぺが赤いジャイアンみたいな奴。
言われてみたら、強そうだ!
俺からジャイアンに話しかけた。
「ヤスノリ君、今日からよろしく!」
ジャイアン「・・・・・・」
何だコイツ、感じ悪いな。
ジャイアンは、俺を無視して通り過ぎた。
後方から声がする。
知らない奴等。
オジサン、シンジ、ノリオがそいつ等に挨拶をする。
「おはようございます!」
A君「108君、引っ越してきたの?」
B君「噂は聞いていたけど、本当だったんだ。」
俺「お前ら誰?」
A君「あっ、ごめん。俺5年生のタジマ」
B君「俺はヤジマ」
見たことない奴らだと思ったら、2人とも5年生だった。
タジマ「108君、俺たちの話を聞いてもらって良いかな?」
俺「いいけど、何?」
タジマ「俺達が貸したゲームソフトが返ってこなくて、困ってるんだ」
誰に!?
ヤジマ「108君から、ヤスノリ君に返すように言ってもらえないかな?」
俺「なんで俺が、、、自分で言えばいいじゃん!」
タジマ「怖くて言えないよ」
ヤジマ「あいつ、すぐキレるし、殴られたこともあるし」
コイツ等か、ジャイアンに殴られてた5年生って。
ノリオ「俺達の皆、ヤスノリ君にやられてるし、108君、お願い!」
5人から頼まれた俺は、少し考えたて、その話を引き受けた。
ブンブンパンチへと続く。