108 Blog

If you can dream it, you can do it.

泣きながら微笑んだ

【第44話】

 

教室に緊張感が走った。

 

・・・・・・

 

岡村「皆さんに残念なお知らせがあります」

 

固唾を吞む。

 

残念なお知らせとは!?

 

一瞬、不吉な予感がしたが。

 

俺と同じ、長期入院だと思った。

 

・・・・・・

 

岡村「トモオ君は、深夜の病院で、息を引き取った、、、」

 

・・・・・・

 

俺は、その日の事は、覚えていない。

 

 

翌日、学校を休んで、トモオ君の事を考えていた。

 

もっと一緒にサッカーしたかったな、、、

 

もっと色々な事を話したかったな、、、

 

トモオ君を思い出すと勝手に涙が出て来る。

 

。。。。。。

 

 

本当に死んだのか!?

 

実はまだ生きていたりして、、、

 

。。。。。。

 

 

今日は、トモオ君のお通夜式。

 

俺は、行くのが怖かった。

 

それは、親友の死を受け入れる事が出来ていなかったからだ。

 

、、、、、、

 

 

母「そろそろ、トモオ君のお通夜に行こうか」

 

俺「やっぱり、行くのやめても良い?」

 

・・・・・・

 

母「最後のお別れをしないと、きっと後悔するよ!」

 

・・・・・・

 

俺は、母の車に乗った。

 

、、、、、、

 

 

お通夜式の会場には、オジサンやリーマン達も来ていた。

 

、、、、、、

 

初めてのお焼香。

 

少し、緊張する。

 

お焼香の前にトモオ君のご両親にお辞儀をした。

 

トモオ君のお母さんに会うのは、初めて。

 

2人とも涙を堪えてる感じだ。

 

俺の番が来た。

 

見様見真似のお焼香。

 

読経、説教法話が終わり、喪主の挨拶。

 

喪主は、お父さん。

 

お父さんは、話し始めた。

 

死の原因は、自分にあると。

 

お父さんは、自分を責めていた。

 

途中から、泣きじゃくっていて支離滅裂だ。

 

そんな、お父さんを見ていたら。

 

涙がとめどなく流れた。。。

 

。。。。。。

 

 

お通夜式が終わり、会場を出ようとした時。

 

トモオ君のお母さんに呼び止められた。

 

トモオ母「108君。だよね?」

 

俺「はい。そうです」

 

・・・・・・

 

トモオ母は、話し始めた。

 

トモオ君は、友達が出来たと嬉しそうにお母さんに話してたみたいだ。

 

108君達と一緒にサッカーするのが楽しいって。

 

・・・・・・

 

トモオ母「トモオが、充実した学校生活を送れたのは、108君のお陰だよ」

 

「108君、本当にありがとう!」

 

トモオ母は、泣きながら微笑んでる。

 

俺「はい!」

 

そして、俺も泣きながら微笑んだ。

 

 

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昼休みにサッカーをしていても、つまらない。

 

皆の顔も浮かない。

 

ヤル気が出ない俺は、また部活を休んでた。

 

放課後も遊ばずに家に帰り、ファミコンをする。

 

あんなに楽しかったファミコンがつまらない。

 

漫画を読んでも、入ってこない。

 

これが、無気力状態なんだろう。

 

トモオ君のことを考えると悲しくなるので。

 

俺は『まなびやの門』を開いた。

 

 

 

公園のベンチで

へと続く。

 

 

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