108 Blog

If you can dream it, you can do it.

入学式の便所にて

【58話】

 

体の傷が癒えないまま、中学生活が始まる。

 

『入学式当日』

 

体育館に集まっていた。

 

中学は、東小と西小の2校が一緒になる。

 

小学生は3クラスだったけ、中学生は5クラスだ。

 

そして、俺のクラスは1組。

 

年頃なのか、男子より女子に目が行く。

 

かわいい子が、何人かいる。

 

・・・

 

背中が痛み出し、ふと我に返る。

 

7人の先輩ヤンキーには、二度と会いたくない。

 

・・・

 

入学式が終わり、教室に移動する。

 

クラスの半分は、東小出身なので、とても新鮮だ。

 

西小には、友達がいないから、東小の友達を作ろう!

 

・・・

 

先生の自己紹介が終わり、クラスメイトの自己紹介。

 

俺は中学では、大人しく生きようと決めていた。

 

『触らぬ神に祟りなし』

 

これを俺の座右の銘としよう。

 

・・・

 

東小出身で、目立ってるやつは、マツダ

 

マツダは、身長が165cmくらいあり、ヤンキーオーラが出ている。

 

西小出身だと、マサオとマナブが同じクラスになった。

 

女子だと、タエカちゃんが、一番かわいい。

 

ナオエちゃんもかわいいけど、ヤンキーなのが、とても残念。

 

入学初日からロンスカって、おい!

 

・・・

 

初日は、昼で終わり。

 

7人の先輩に見つからない様に大人しく帰ろう。

 

「○○108君」

 

振り返ると、マツダがいた。

 

「今から遊びに行かない?」

 

いきなり誘う、マツダの気持ちがわかる。

 

俺も転校生には、初日にコンタクトをとる。

 

どんなやつか、品定めをする。

 

目立っているやつであれば、なおさらだ。

 

・・・

 

マツダは、ニコニコしている。

 

悪意はなさそうだ。

 

「別にいいけど、何して遊ぶ?」

 

マツダ「そうだな、取り敢えず、しょんべんしながら考えるか」

 

・・・

 

隣に並ぶとマツダはでかい。

 

俺「松田君は、身長何cmあるの?」

 

マツダ「167cmだけど、〇〇君は?」

 

「俺は、157cm」

 

俺より、10cmも高い。

 

・・・

 

トイレに着いた。

 

マツダがトイレのドアを開ける。

 

中に入ると、誰かがいる。

 

1人は、ヤンキーオーラ全開のソリコミ。

 

こいつは、相当な悪だと一目で分かる。

 

もう1人は、小太りヤンキー。

 

・・・

 

マツダ「マッチャン。○○108、連れてきたよ!」

 

はめられた!?

 

ソリコミ「俺は、東小のマツシゲだ!おまえが、○○108か!」

 

「そうだけど、俺に何か用?」

 

マツシゲ「〇〇、お前、喧嘩が強いみたいだな」

 

入学式に便所で喧嘩かよ。

 

学ラン汚れるし、マジで勘弁してよ。

 

・・・

 

でも、タメ年には負けたくねぇ!

 

「たぶん、普通だよ」

 

・・・

 

マツシゲ「3人相手に余裕だね」

 

別に余裕って訳じゃないけど。

 

50人に囲まれたこともあるし、プレハブ小屋の7人のヤンキーと比べちゃうと。

 

・・・

 

マツシゲ「マツダ、まずは、お前が〇〇と喧嘩しろ」

 

マツダ「〇〇108、やっちゃうよ!」

 

マツダは、やる気満々だ。

 

俺よりタッパあるから、見下しているのか?

 

一瞬でも、友達になれると思った俺に腹が立ってきた。

 

・・・

 

『先手必勝』

 

俺は、2歩、後ろに下がり。

 

マツダを目掛けて、ダッシュからの飛び蹴りを喰らわせた!

 

飛び蹴りは、マツダの顔面にクリーンヒット!!

 

マツダは吹っ飛び、トイレの壁に叩きつけられる。

 

間髪入れずに、蹴りを10発くらい入れてやった。

 

マツシゲ「こいつの喧嘩、蹴りだけだな」

 

小太り「蹴りだけの喧嘩、はじめて見ましたよ」

 

俺はマツダをボコボコにしてやった。

 

 

 

ボロボロの学ラン

へと続く。

 

 

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