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If you can dream it, you can do it.

モテキ到来

【63話】

 

昼休み。

 

女子「〇〇くん、ちょっと、話せる?」

 

そこには、知らない女子がいた。

 

これは、告白かな!?

 

「うん」

 

女子「ここじゃ、離せないから、場所を変えよう」

 

ドキドキしながら、彼女の後をついて行く。

 

・・・

 

あれ?もしかして、ヤンキーからの呼び出し?

 

嫌な記憶がフラッシュバックする。

 

公園に呼び出されて、50人に囲まれたこと。

 

中学校に呼び出されて。7人のヤンキーにボコられたこと。

 

便所で、3人にボコられたこと。

 

ニートラップだったら、どうしよう?

 

俺は、疑心暗鬼になった。

 

・・・

 

 

ここは、音楽室!?

 

俺はドキドキしながら、音楽室に入る。

 

・・・

 

そこには、見覚えのある女子がいた。

 

あぁ、スポーツ際で、俺のことを応援してくれた子だ!

 

女子「リン。〇〇くん、呼んで来たよ」

 

・・・

 

「私は、教室に戻ってるね!」

 

・・・

 

音楽室に女子と二人っきり。

 

ドキドキが止まらない。

 

「私のこと、覚えてますか?」

 

・・・

 

「スポーツ際で、会ったよね。あの時は応援ありがとう」

 

「あっ、あの、優勝おめでとうございます!」

 

・・・

 

沈黙。

 

・・・

 

「あっ、私の名前は、○○リンです」

 

・・・

 

沈黙が続く。

 

こんな時、どうしたらいいのか分からない。

 

・・・

 

俺「リンちゃんは、東小だったんだ」

 

リン「はい。私も走り高跳びの選手で。5年生の時、〇〇くんに一目惚れしました!」

 

こ、これは、告白だよな!?

 

「だから、6年生の大会で再会できたのが、嬉しくて」

 

・・・

 

「中学生になるのが、ずっと楽しみでした!」

 

・・・

 

リン「私と付き合ってください!」

 

・・・

 

1カ月以上も会ってないけど、俺にはユウコちゃんがいる。

 

そもそも、ユウコちゃんは、俺の彼女なのか?

 

返事ができないでいる。

 

・・・

 

リン「返事はゆっくりでいいですよ」

 

そう言って、リンちゃんは、その場を去って行った。

 

・・・

 

 

授業が終わり、クラスの女子が話し掛けてきた。

 

隣の席のアイちゃん。

 

アイ「〇〇くんって、彼女いるの?」

 

・・・

 

「たぶん、いないと思う」

 

アイ「えっ、どっちなの?」

 

俺もよくわからない。

 

「もう、1カ月以上も会ってないし、彼女からも連絡ないし、自然消滅かも」

 

アイ「良かった!5組のマリって子が、○○くんのことが好きみたい」

 

マリって誰だ?

 

アイ「これから、時間ある?」

 

これって『モテキ』なのか?

 

小学生時代、女子から嫌われていた俺が、二連続で告白される!?

 

・・・

 

でも、ブスだったら、どうしよう。

 

俺「その子って、どんな子?」

 

マリ「東小で一番かわいい子だよ!マリね、2年間付き合ってた彼氏がいたけど、去年、彼氏が引っ越しちゃったの。マリの元カレ、〇〇くんにすごく似てるの!」

 

そー言う事か。

 

元カレのことが忘れられなくて、顔が似ている俺ってこと。

 

・・・

 

元カレの変わりはできない。

 

俺には、荷が重すぎる。

 

・・・

 

俺「ごめん。俺、やっぱり、彼女いるから」

 

・・・

 

アイ「わかった。マリに伝えとくね」

 

・・・

 

 

 

人生最大の屈辱

へと続く。

 

 

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