天国から地獄へ
【90話】
アオイは、目を閉じている。
俺は、初めての『B』に挑む。
・・・
服の上からだけど、わかる。
これが、噂のBか!?
俺の興奮は、今がMAX!!
アオイの吐息が漏れる。
・・・
そろそろ『C』に挑戦してみよう。
・・・
手を下に移動させる。
そして・・・
「ちょっと待って!」
えぇっ!?この流れで、ストップが入った。
・・・
俺「どーしたの?」
・・・
アオイ「私、こわいの・・・」
アオイの体は、震えている。
・・・
俺「おれも初めてだから、大丈夫だよ!」
この熱くなった体を止めることができない!
アオイ「そうじゃないの。108くんのことは、好きだから、いいかなって思っていたけど・・・」
アオイは、泣いている。
・・・
アオイが泣いているのを見たのは、初めてだ。
「ごめん!俺もアオイのことが好きだから、そうしたいなって思ったけど。今日じゃ無かったよね。ごめんなさい!」
・・・
アオイ「違うの、108くんに秘密にしてることがあるの。でも、このことを話しちゃうと、108くんと一緒にいれなっちゃう・・・」
メチャ重い空気だ。
でも、秘密って、なんだろう?
気になるけど、聞いちゃいけない気がする。
・・・
どうしよう、聞くに聞けないし、かける声がみつからない。
沈黙が続く・・・
・・・
アオイ「どうしたらいいのか、わからないけど、言わなくっちゃいけないと思う」
俺「わかった。ちゃんと聴くね!」
アオイ「私のこと嫌いにならないでね」
「絶対嫌いにならないよ!!神に誓うよ!」
・・・
アオイは、重い口を開いた。
「私の両親が離婚した原因は、私にあるの。・・・私が四年生の時までは、どこにでもある仲の良い家族で、私も両親が好きだった!・・・五年生になると生理が始まって、お父さんとお風呂に入るのが恥ずかしくなって。・・・父と一緒に風呂に入ることがなくなったの。・・・そんな、ある日、私が風呂に入っていると、突然、父がお風呂に入って来て。驚いた私は、大声を出したけど、父に口を塞がれて、体を触られたの。怖くなった私は、何もできなかった。・・・」
マジか!?
俺「その時、お母さんは、家に居なかったの?」
「母は、私が五年生になると金曜日と土曜日だけ、スナックで働き始めたの。父は、母が仕事の日を狙って、私のベットに入ってくるようになったの。・・・」
これ以上は、聞きたくない。
俺「お父さんのこと、お母さんに言わなかったの?」
「怖くて、言えなかった。そして、私は父にレ〇プされたの。口にタオルを巻かれて、何回も。・・・」
・・・
俺は一瞬、頭が真っ白になった。
・・・
俺「もう、話さなくていいよ!」
これ以上は、聞きたくないし、感じたことのない怒りがこみ上げて来る。
・・・
アオイ「それでね、そのことが、母にバレちゃったの。そして、両親は離婚し。・・・私は、児童養護施設に送られたの。なんでも、その時、母には彼氏がいたみたいで、その彼氏が、今でも同棲してる10歳下の彼氏。・・・最悪でしょ!?」
・・・
強烈過ぎて、返す言葉がない。
「プルルルル!プルルルル!」
室内電話が鳴り響く。
「もしもし!?」
老婆「もう時間だよ。延長するのかい?」
「いえ、もう出ます!」
・・・
児童養護施設までの間、俺たちは、一言も話さなかった。
・・・
駐輪場に着き、俺は、自転車にまたがる。
アオイ「108くん、ゴメンね!」
・・・
「俺の方こそ、ゴメンね!」
俺は、白いマフラーを巻いて、自転車を走らせた。
・・・
To BE CONTINUED🔜