108 Blog

If you can dream it, you can do it.

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

天上天下唯我独尊

【60話】 俺の最初の友達は、クワタ。 席が後ろだったので、自然と仲良くなった。 見た目も性格も素朴。 東小出身だけど、誰ともつるまない。 クワタも友達がいないのかもな。 ・・・ 放課後、クワタが話し掛けてきた。 「今から、俺ん家に遊びに来ない?」 …

ボロボロの学ラン

【59話】 マツシゲも小太りも、マツダの心配はしてない。 こいつら、仲間がやられたのに気づかいの一つもない。 マツシゲ「次は、シュンイチがやれ!」 小太り「はい!」 マツシゲの顔を見ると、余裕の表情だ。 小太りは、コブシを構えてる。 マツダより、こ…

入学式の便所にて

【58話】 体の傷が癒えないまま、中学生活が始まる。 『入学式当日』 体育館に集まっていた。 中学は、東小と西小の2校が一緒になる。 小学生は3クラスだったけ、中学生は5クラスだ。 そして、俺のクラスは1組。 年頃なのか、男子より女子に目が行く。 かわ…

7人のヤンキー

【57話】 ここは、『ビーバップミドルスクール』の巣窟だった。 中学2年生は、体が大きい! まだ、春休みだから、正確に言うと中学1年生だけど。 そんな、ヤンキーが7人もいるプレハブ小屋。 こんな、迫力のある光景を見るのは、始めてだった。 ・・・ これ…

プレハブ小屋に居たのは

【56話】 『春休み』 俺は、ミナツと留守番をしていた。 「プルルルル、プルルルル」 電話の着信音が鳴る。 「もしもし、○○です」 「108君いますか?」 「俺だけど、誰?」 「ナカタだよ」 ナカタが俺に電話!? 「どーしたの?」 「これから出てこれる?」 …

松山先生からの手紙

【55話】 「ユ、ユウコちゃん。何でここに!?」 ユウコ「大勢の男子が公園に入るところを見ていたら、108君が見えて。そしたら、108君が囲まれて。私、先生を呼びに学校に戻ったの」 ・・・ 俺「そうだったのか、おかげで助かったよ。ありがとう!」 ・・・…

50人に囲まれてリンチ

【54話】 孤独だった。 学校に俺の居場所は、なかった。 オジサンやリーマンも今や、チームヒデキだ。 俺って、こんなに嫌われていたっけ!? 考えてもしょうがないので、俺は考えるを止めた。 ・・・ 最近は、映画にはまっている。 きっかけは、再放送で見…

孤独な男

【53話】 俺は、病院にいた。 タックルをもろに受けた俺の膝は脱臼した。 早やくても全治2カ月。 再脱臼を防ぐためには、3カ月は必要だと言われた。 ・・・ そして、俺のサッカー人生は幕を閉じた。 ・・・ 地区予選の結果は、3位だった。 決勝戦は、1対2。 …

ロスタイム

【52話】 今日は、風が強く吹いている。 台風が接近中だと、お天気キャスターが言っていた事を思い出した。 ・・・ 当校には、サッカーコートが二面ある。 昼休みは、ゴールコートの争奪戦だ。 ゴールコートは、計4つ。 暗黙のルールで、6年生が三つ使用し…

二度とベンチに座らない

【51話】 ただいま。 母「おかえり。試合は、どうだった?」 俺「優勝したよ」 母「おまえは、試合に出れたの?」 ・・・ 俺「体調が悪くて、休んでたよ」 ・・・ 俺は、嘘をついてしまった。 そして、キレイなユニフォームを洗濯カゴに入れた。 夏休みも、…

自業自得

【50話】 初戦、2回戦と辛勝。 俺の出番どころか、選手交代は無い。 そして、準決勝戦。 『スタメン発表』 そろそろ、呼ばれるかも!? 期待感が高まる。 ・・・ そして、松山先生が一言。 「2回戦と同じメンバーで行くぞ!」 チーン。 レギュラー組は、明ら…

スタメン発表

【49話】 夏休みの練習は、とてもキツイ。 昼休み以外、水が飲めない。 干乾びる寸前まで、練習を続ける。 毎日、2~3人は、体調を崩している。 その間、日陰で休めて水分補給まで出来る。 そいつ等を見る度に、俺は羨ましいと思ってしまう。 でも、仮病を使…

自己最高記録達成

【48話】 相変わらず、俺の事をジロジロ見ている。 俺には、迷いがない! トモオ君の分もサッカーやるぞー!! 俺は、練習を再開した。 練習をはじめ、数日が経ち、俺が思うこと。 オカベとヒデキは、けた違いに上手い。 ヒデキは、エースストライカー。 オ…

幻のゴールデンコンビ

【47話】 『お前の心は腐ってる』ってるって、どういう意味ですか!? 自分の部屋で考えていた。 、、、、、、 松山先生から、サッカーのセンスがあるって言われたこと。 今、思えば、少しだけ嬉しい。 けど、お前の心は腐ってる! この言葉が、ループし続け…

お前の心は腐ってる

【第46話】 今日も雨が降っている。 梅雨の季節は、蛙が五月蠅いから嫌いだ。 オジサン「108君、夏休みに招待試合があるみたいだけど、参加する?」 オジサンは、6年生になってから、真面目に部活に参加していた。 俺「どこと試合するの?」 オジサン「東京…

公園のベンチで

【第45話】 俺は、今まで、まともに勉強をした事がない。 親からも強制された事がない。 無気力状態の俺は、教材の問題を解き始める。 が、殆どの答えが解らない。 しかし、この『まなびやの門』は、丁寧な解説文があった。 俺は、解説文を読んで、解答欄を…

泣きながら微笑んだ

【第44話】 教室に緊張感が走った。 ・・・・・・ 岡村「皆さんに残念なお知らせがあります」 固唾を吞む。 残念なお知らせとは!? 一瞬、不吉な予感がしたが。 俺と同じ、長期入院だと思った。 ・・・・・・ 岡村「トモオ君は、深夜の病院で、息を引き取っ…

トモオ君の過去

【第43話】 母「108、落ち着いて聞いて」 俺「嫌な事だよね。どーしたの?」 母「トモオ君が車に撥ねられて。救急車で運ばれたって」 そー言えば、昼休憩の時、救急車のサイレンが聞こえてたな。 俺「それで、トモオ君は、大丈夫なの?」 母「詳しくは、分か…

サッカーが楽しい

【第42話】 ヘロヘロになりながら、帰宅すると。 母が玄関まで、出迎えてくれた。 母「おかえりなさい!」 母はニコニコしている。 俺「何か良い事でもあった?」 母「お前がヤル気を出してくれた事が嬉しくって。教材買っちゃった!」 泥だらけの俺は、風呂…

地獄の特訓

【第41話】 被害は、ガラス窓1枚、掠り傷1名、打撲1名、失禁者1名、鼻血1名だった。 学校の机と椅子は丈夫で、壊れてなかったみたいだ。 、、、、、、 もう一度、アンケートをしたら、恐らくヤスノリが断トツの1位だろう。 ヤスノリは3日程、学校を休んだ。 …

彫刻刀と空を舞う椅子

【第40話】 俺は、やる気がない。 担任が岡村だからだ。 やる気がない俺は、授業中に寝ていた。 ZZZ。。。 「ガシャーン!」 大きな音がして、俺は起きた! 「キャーッ!」 女子の悲鳴も聞こえて来る。 「おぉぉぉー!」 俺は、寝ぼけながら、音の鳴る方…

担任の陰湿な虐め

【第39話】 担任の岡村先生は、陰湿だ。 見て目は、ずんぐりむっくり。 黒縁メガネを掛けていて、髪型は七三分け。 近づいて来ると体臭と口臭でキツイ。 たまーに、俺がテストで、良い点を取ると岡村先生に呼び出される。 もう、3回目だ。 先生は、数枚のテ…

ベリーロール

【第38話】 後日、4年生の女子からラブレターをもらった。 愛の告白だったけど。 どう返事したら良いか分らず、返事はしなかった。 、、、、、、 5年生になると行事が多い。 その一つが、地域のスポーツ際。 県内は、いくつかのブロック(地区)に分かれてい…

リレーのアンカー

【第37話】 5年生は3クラスある。 どのクラスにもボスが存在する。 1組のボスは、ナカタ。 親父さんが、建設会社の社長で、3階建ての豪邸に住んでいる。 サッカー部5年生のキャプテンだ。 ナカタは、学年一の長身で165㎝くらいあり、運動神経も学年で一番。 …

二人の転校生

【第36話】 今日から2学期が始まる。 教室に入ると、リーマンが声を掛けてきた。 「108君、知ってる?今日から転校生が2人登校して来るみたいだよ!」 「えっ!そうなの?」 リーマンは、何でも知っている。 リーマンの親父さんは、当校の業務員として働いて…